脊振の森から

九州は脊振山の脊振村から、里山の暮らしを伝えます。

注連縄ない(結い)

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 毎年12月30日は鹿路神社の注連縄ないの日です。これも毎年決まって朝の8時集合。集まった面々からたき火を開始し、まず体を温めます。次に神社総代の挨拶とともに、注連縄組と松飾り組に分かれて、作業スタートです。

 材料はマサ土、心柱、モウソウ竹、松・梅・裏白・譲り葉、藁縄、藁で、神社総代が準備します。

 モウソウ竹は松飾り用に6本と、腰巻き用に分けて割り始めます。腰巻き用は節を揃えて削ることがお約束です。奥で削っているのが、腰巻き竹です。

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 松飾りの決まりは、竹の向き。向かって右の竹を高く、手前の竹を一番低くします。これは村の中の神社によって違い、それぞれの神社で受け継がれています。それぞれの材料を結び合わせるのは、藁縄の三十まわし、結びは男結び(別名・親殺し)で、交差させないように注意します。竹、腰巻きともに上下二箇所で結び止めます。

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 注連縄用の藁は、まず手でしごいて中心の芯を中心に揃えます。古い注連縄を外し、ロープで鳥居に吊るし、長さを揃えながらなって(編んで)行きます。お下がり(別名・金玉)は3個制作。ない方は左綯え(ひだりなえ)で、火を象徴するない方です。

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 注連縄は中心を太くし、金玉のふんどしは神様には向けないように下げます。下げる際には竹のさし串を準備しておきます。

 これで準備完了。青竹で燗をつけたお神酒とちくわ・てんぷらをいただいて、なおらいです。

 今年もお世話になりました。たくさんの出会いに感謝します、ありがとうございました。